紙媒体でのTCニューズレター『冨田賢の新規事業のための賢’s 情報Station』の2015年11月号を発行!(特集:新規事業の発案では、技術起点よりも顧客ニーズ起点が大切〜ユーザー・ニーズをがっちり掴む!〜、セミナー情報&開催報告、他)

紙媒体でのニューズレター

『冨田賢の新規事業のための賢’s 情報Station』

の2015年11月号を発行いたしました!

巻頭特集:『新規事業の発案では、技術起点よりも顧客ニーズ起点が大切

      〜ユーザー・ニーズをがっちり掴む!〜


当社は、電子メールのメールレター(配信申込とバックナンバーはこちら!)に加え、

毎月1回、紙媒体で4ページのニューズレターを発行しております。

 

巻頭特集や、セミナー開催報告・開催情報、

冨田賢からのメッセージを掲載しています。

 

画像や写真満載です。是非、ご覧ください♪

 

★2015年11月号のニューズレターのPDFファイルは、こちら!TC_News_Letter_201511

 

なお、コンサルティング先企業の皆様には、印刷業者

で印刷したものを、5~10部ずつ、

ご郵送させていただいております。

 

<ニューズレターの中身の画像も掲載します!>

 





【巻頭特集のテキスト・データ】

 

 

新規事業の発案では、技術起点よりも顧客ニーズ起点が大切

〜ユーザー・ニーズをがっちり掴む!〜

 

■テクノロジー・オリエンディッドとニーズ・オリエンティッド

 新規事業立ち上げにおいて、技術起点(テクノロジー・オリエンティッド)か、顧客ニーズ起点(ニーズ・オリエンティッド)のどちらが重要か、さらに言えば、どちらのほうが成功しやすいかという面では、圧倒的に、顧客ニーズ起点(ニーズ・オリエンティッド)が重要であると私は考えています。

 メーカーにとっての新規事業は、新製品開発であるため、研究開発部門の方々にとっては、新規事業立ち上げは切っても切り離せない関係にあります。この間、大手企業の中央研究所や研究開発部門では、今すぐ役に立つ技術ではなく、10年、20年先を見据えて、最先端技術を根本的に研究しなければならないという意見も聞かれます。

 しかし、それは、新規事業立ち上げという観点で考えれば、開発した技術の事業化・収益化の成功確率は下がってしまいます。やはり、お客様(ユーザー)からのニーズがあることに合わせて、技術開発や技術の応用・事業化を進めたほうが、成功確率が高まります。

 

■ビジネスはお客様の困りごとを解決して対価をもらうもの

「ビジネスは、お客様や社会の困りごとを解決

して、その対価をもらうもの」だと言えます。そのため、お客様(ユーザー)や社会(世の中)が困っていることを見つけることが大切です。それを解決する製品やサービスを出せば、そもそも、そのニーズがあるため、売上・利益に結びついていきやすいわけです。

 他方、自分達はこういう技術を持っているから…、こういう技術でこういうことができるので…といったように、メーカー側の技術起点で発想して進めた場合、そもそも、そういったニーズがお客様や世の中にそれほどないという結果となった場合、せっかく苦労して開発を進めたとしても、売上が伸びないという結果に終わってしまうことが多々あります。

 自分達の技術でこういう製品が作れるというスタンスでは、メーカー側からのプロダクト・アウトの進め方となり、お客様への押しつけになってしまいかねません。

 

■現場へ行き、顧客と対話する!

 技術起点での失敗をしてしまわないためには、研究開発部門の方も、営業や生産の現場をよく見ることが重要です。研究所や社内にいるだけでは、顧客(ユーザー)のニーズは拾えないと認識し、営業部門の担当者とともに、現場やお客さんのところに行くことが必要でしょう。

 そういった顧客(ユーザー)や現場と直接の対話をすることで、研究開発における方向性は必ず見えてきます。それにより、お客様(ユーザー)がお金を払ってでも追加開発してほしいというニーズを探索することもできます。

 技術開発からの新規事業に取り組むにあたっては、顧客のニーズをがっちり掴む!、これが、何より重要です。技術の事業化において、市場調査を行わない企業はないでしょうが、そもそも事業化の発想段階において、顧客ニーズ起点で考えていくスタンスが大切です。

 

■二人のノーベル賞学者のスタンスの違い

今年、ノーベル生理学賞を受賞した大村智さんは、「人の役に立つことをする!、人のために、社会のために…」が研究の原動力だったとのことです。

 他方、ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章さんは、「この研究は、今すぐ何かに役に立つようなものではない。我々の研究は、人類の「知」の地平線を広げる仕事だ」と言われています。

 対照的なわけですが、企業の新規事業立ち上げ(新製品開発)においては、先に述べましたように、社会や顧客の困り事を解決するために…という顧客ニーズ起点で考えていくほうが、新規事業立ち上げの成功確率を高めるには大切です。

 

★この内容の詳細については、技術情報協会発行の『研究開発リーダー』2015年12月号に9ページにわたって寄稿しております。『研究開発リーダー』は大手企業500社が定期購読している月刊誌です。

http://www.gijutu.co.jp/doc/magazine_research.htmから定期購読のお申し込みができます。

 

 

冨田 賢

Satoshi Tomita, Ph.D.

CVC JAPAN株式会社 
代表取締役社長

プロフィールを見る