TCニューズレター(紙媒体&Web)2016年9月号を発行いたしました!(経営学は実務に役立つか?、米国学会報告・写真多数、デザイン改訂、他)

紙媒体でのニューズレター

『冨田賢の新規事業のための賢’s 情報Station』

の2016年9月号を発行いたしました!

 

巻頭特集:『経営学は、実際の経営・ビジネスに役立つか?
      ~米国での経営学会 AoM2016 の参加報告~


当社は、電子メールのメールレター(配信申込とバックナンバーはこちら!

に加え、

毎月1回、紙媒体で4ページのニューズレターを発行しておりますが、

今月号は、米国での経営学会Academy of Managementへの参加報告を

写真を多数掲載して特集いたしましたので、拡大して、全6ページと

なっております!


また、今月号から、ニューズレターのデザインを改訂いたしました!

 

巻頭特集や、セミナー開催報告・開催情報、

冨田賢の米国・メキシコでの夏休みの様子、

TCからのお知らせを掲載しています。

 

★TCニューズレター2016年9月号のPDFは、TC_NewsLetter_201609

※コンサルティング先企業様には、必要部数ずつ、印刷したものを、

 ご郵送させていただいております。

 

以下、JPEGの画像と、テキストデータも、掲載いたします。











<テキスト・データも掲載しておきます!>

 

冨田賢の新規事業のための情報STATION

NEWS LETTER 2016年9月

 

経営学は、実際の経営・ビジネスに役立つか?

~米国での経営学会 AoM2016 の参加報告~

 

■  米国カリフォルニア州・アナハイムでのAoMに参加

 今夏の米国滞在では、2016年8月5日~9日の5日間、アナハイムで、世界最高峰の経営学会AoM(Academy of Management)       http://aom.org/annualmeeting/theme/ に全力で参加しました。世界のトップの経営学研究の動向を相当、把握することができ、今後、自分の研究をAジャーナルと呼ばれるトップ Tierのジャーナルにアクセプトしてもらうためには、どのようにしなければならないかの戦略も練り直すことができました。アライアンス研究を中心として、海外の学者の友人もまた幾人かできました!

 経営学は、実際の経営に役立つのか?という議論がありますが、それについても、私なりの考えをまとめることができましたので、今回のニューズレターに掲載したいと思います。より臨場感を感じて頂くために、Facebook にアップした写真やコメントも合わせて、掲載させていただきます。

  なお、昨年のカナダ・バンクーバーでの AoM の参加報告は、2015年9月号のニューズレターhttps://test2021.cvcjapan.com/wp/wp-content/uploads/TC_News_Letter_201509.pdf に掲載しております。Webにて、ご覧いただけます。


■  経営学は実務に役に立つか否かの議論

 経営学は、実際の会社経営やビジネスに役立つか否かという議論があります。つまり、学問の世界と実務の世界のギャップの問題です。

  経営学者は、トップ・ジャーナルに論文を掲載する競争で、しのぎを削っているため、過去のジャーナルでアクセプトされた論文をおのずときれいにサーベイして、その系譜の中で、論文を出さざるを得ないため、その結果として、掲載された論文は、研究の世界では”作法”や”流儀”にのっとっていて、かつ、新規性(something new、something innovative)がある十分優れた研究成果であっても、そこに、実際の経営や実務に役立つか否かという観点は全く入っていないため、また、それまでの研究成果にのっとったものとならざるを得ないため、経営学の研究成果が、そのまま、実務的にすぐに役立つことは益々減っているように思われます。


■  研究者の評価と米国大学でのテニュア(tenure)

 研究者(学者)の評価は、学術雑誌(ジャーナル)にどれだけ論文が載るかどうか、特に、レピュテーションの高いジャーナルに論文が、査読(ほぼすべての学術雑誌が学会員を中心とした複数名のレビュワーによるブラインドのレビューがある)を通って、採択・掲載されるかとなります。

 人事面においても、日本の大学は、日本の組織自体が終身雇用制のため、大学の先生も、任期なしの専任講師や准教授になれば、そのまま教授まで終身雇用となるわけですが、米国の大学では、アシスタント・プロフェッサーやアソシエイト・プロフェッサーになっても、その後、テニュア(tenure)と呼ばれる終身雇用資格を取れるかどうかが、大きなポイントとなります。テニュア(tenure)の取得の審査においても、有名なジャーナルにどれだけ論文を掲載できているかが判断材料の重要な要素となります。

 このたびの AoM で出会ったアシスタント・プロフェッサーなどの若手の研究者にとっては、まさに、テニュア(tenure)が取れるかどうかで、戦々恐々としている人も多く、テニュア(tenure)を取るためには、トップ・ジャーナルに、必要とされる本数の論文を載せる必要に迫られています。現在のポジションを維持するために、毎年、何本の論文をジャーナルに掲載しなければならないというリクアイアーメント(いわば、ノルマ)を抱えている人もいます(その傾向は、日本の大学においても、同様になりつつあります…)。

 その結果、実際の経営や実務に役立つ・役立たないといったことへの関心度は下がり、それよりも、いかに、ジャーナルの査読でアクセプトされやすい論文を書くか、という方向に関心がいくこととなります。

 そもそも、経営学者は、経営に役立つことを研究しようというよりも、研究としての魅力・おもしろさ、理論としての美しさ、新しい研究分野の開拓のためにやっている面がありますので、結果として、実際の経営・ビジネスに役立つことがあればよいですが、それは付随的なものとならざるを得ない状況かと思います。


■  トップ・ジャーナルの英語論文を読む際の注意

 経営学の論文を読む際には、そういった、経営学者がどのような興味・関心、インセンティブで研究活動をし、論文を書き、そして、どういう査読プロセスで、ジャーナルに載 っているのかという論文が印刷・出版されるまでの背景を理解しておくことが、とりわけ、実務家の方は、注意が必要だと思います。

 トップ・ジャーナルに載った論文だから、さぞかし、実務に役立つだろうと考えるのは間違いで、そういった論文が書かれた背景を理解して、そこからのインプリケーションを、具体的な経営課題に正しく応用させていくことが何より重要だと思います。

  “経営を学問するのが、経営学”であるわけですので、さぞかし、経営や実務に役立つことを研究しているのだろうと思っておられる方にとっては、残念な話かもしれませんが…。

 誤解を恐れずに言えば、経営学者は、実際の実務に役に立つかどうかは、まったく考えていないと言ってよいでしょう。経営学者は、研究活動を、実際の経営に役立てるためにやっているわけではない…ということは、頭に置いておく必要はあります。もちろん、経営学者も、研究活動を始める発端は、なにかしら、経営に役立つ成果を出したいという気持ちを持っていたかもしれませんが、トップTierの Aジャーナルに論文を掲載しなければならないというプレッシャーから、その思いから遠のかざるを得ないのが実情だと思います。

  前述のように、アメリカの大学では、テニュア(tenure)と呼ばれる終身雇用資格を得ることが難しく、それを得るためには、トップのジャーナルに何本載せなければならない、そうしないと、テニュア(tenure)どころか、翌年の立場も危ういという状況に置かれています。学界は、やはり、世界的に見て、最も競争が激しい世界だと思いますが、その競争がジャーナルに載せられるかどうかで、しのぎを削りあ っているということをよく踏まえる必要があります。実際に役に立つ・立たないがまったく基準にはなっていないということです。

 したがって、その競争の結果から出てくる研究成果は、役立つ面もあれば、すぐに直接的には役立たない面もありますので、むしろ、経営学の研究成果の利用の仕方がポイントになると言えます。このことは、さらに本稿で、後述します。

 学術的なバックグラウンドを持ったコンサルタントである私の役割は、そういった部分をブリッジし、経営学をどのように用いればよいか、“思考の軸”として役立たせるためには、どのように、研究論文からのインプリケーションを用いるかを、正しくレクチャーすることにあるとも考えています。このたびの AoM でも、実務家で、出席している日本人は私一人だけでしたので、その責任は重いと思っています。


■  経営学研究の特性と限界、そして「思考の軸」

 経営学は、様々な研究分野に分かれて、相当、進化・深化して、成熟していっていますが、それでも、実際の会社経営・ビジネスに対して、万能に、実務での具体的な“解”を明確に指し示すことはできません。

 たとえば、アライアンス研究において、ある程度、技術的な距離のある企業と提携したほうがよいというインプリケーションは実証できても、では、具体的に、どのくらいの技術的な距離のある企業と提携するのが最適かを明確に決定づけることができません。あるいは、イノベーション研究における知の探索において、ある程度の広がりを持たせたほうが、企業の中長期的なイノベーションの創造のためには、適切であるということは言えても、では、具体的に、企業は事業展開の範囲や技術領域において、どのくらい領域を広めて、どの範囲に留めるのが最適であるかを明確には指し示せません。

 しかし、だからと言って、学問(経営学)なんて、役に立たないというのも、乱暴な考え方です。

 次に掲載する早稲田 MBA 准教授の入山先生の次のマトリックスは、とても参考になると思いますが、私も、経営学を「思考の軸」として使うことが大切だと考えています。

 たとえば、私のアライアンスの数理モデルによる相互補完強度係数なども、それだけで、現実社会におけるどの企業とどの企業のマッチングが最適であるかを正確に指し示すことは現状ではまだできませんが、こういった意思決定の判断の指標となる係数を用いて、意思決定を行うのと、まったく当てずっぽで、感覚だけで、意思決定を行うのでは、合理性が異なってきます。そういった面で、経営学は意味があるのです。


■いかに研究からのインプリケーションを、実際のビジネスの問題の解決に応用させるか!

 前述のとおり、経営学の研究においては、いかに理論として美しいか、実証をするにあたってのデータセットの作り方や統計分析のメソッドが的確であるか、経営学の学問体系の中で、これまでの研究の系譜の中で、いかにきちんと位置づけられているかといった面が重視されます。

 こうった状況下では、経営学の成果を用いる側、つまり、実務者側の利用の仕方がキーとなるわけです。このあたりは、私の著書『世界のエリートが教えるちょっとした仕事の心がけ』にて、「MBA流 問題解決の手法」として記述したことでもあります。

 経営学での理論研究や実証研究の成果からのインプリケーションを、個別具体的な経営課題に当てはめて、応用するスキル、そして、自分の抱えているビジネス上の課題の解決において、どの経営学の理論が適しているかを判断する選別眼、どの研究論文の成果を用いるのが適切かを判断できるアカデミックな基礎能力が求められます。


■  経営学の国際標準化 = アメリカ流の経営学

 現在の経営学を捉えるにあたって、一つ重要な流れとしては、経営学の国際標準化です。つまり、経営学の研究手法(リサーチ・メソッド)が、全世界的に、標準化されていっている点です。

 AoMなどの国際学会では、アジアやアフリカ、中南米などの途上国の大学の先生の参加も多いですが、そういった方々は、途上国の大学の教授ではありますが、ほとんどの方が、アメリカの大学で、Ph.D.(博士号)を取得しています。つまり、アメリカ流の経営学の研究手法を身に付け、自国に帰った後も、それを踏襲して、研究及び教育を行っているわけです。

 そのため、経営学の国際標準化は、すなわち、それはアメリカ流の研究手法への統一化となります。それは、統計学の多変量解析の手法を用いて、Stataなどのソフトを使った実証分析となり、おそらく、私の感覚では、AoM でのこのたびの2500件の発表のうち、8割くらいが、多変量解析による計量分析による研究だったのではと思います。


■  国際的な学会での日本人と日本の経営学研究の多様性

 今年のAoMの参加者の約1万人の参加者(正確には 10685 人)のうち、日本人の参加者は、登録ベースでは、53人(全体の0.5%。全員が参加されているか不明。私は日本人は5〜6人しか、今年もAoMの会場でお会いしませんでした…)で、日本人の存在感は、世界の経営学の世界では、1%のプレゼンスもありません。私の感覚では、日本で、経営学を研究している方は、2000 人くらいはいらっしゃるのでは…と勝手に予想していますが、そうすると、2〜3%の方しか、AoM に参加されていないことになります。(もちろん、他にも、 Strategic Management Society、Academy of International Businessなど、いくつか国際的なトップレベルの経営学の学会がありますので、そちらに参加されている方もいらっし ゃると思います。年度によって、参加する学会を変えておられる方もいらっしゃいますので…。)

 このことは、日本の経営学の学界が、“ガラパゴス”化して、世界の経営学の学界と離れてしまうことも示唆・懸念されてしまいますが(日本の大学の先生方の中にも、大学院教育を欧米で受けて、学位も欧米の大学でされている方が多数おられますので、その点は誤解のないように、補足いたします)、これは、日本の経営学の学界が必ずにも、アメリカ流の国際標準化された経営学研究に飲み込まれていないという見方もできます。

 日本人で、経営学を研究されている方で、国際学会に来られない方々は、日本の学会で活動をされているわけですが、日本の学会のほうが、多変量解析による実証分析だけにとどまらない研究が多彩にされている印象は受けます。歴史的な研究や文化的な研究、個別の事例に基づく研究、政策提言的な研究などです。今年も、日本で最大の経営学の学会の一つである日本経営学会(http://www.keiei-gakkai.jp/)が9月2日〜4日に開催されますので、私も参加して、そのあたりを探ってきたいと思っています。


■  慶應義塾の実学の精神と慶應SFCの問題解決志向

 慶應義塾大学は、創設者の福沢諭吉先生からの実学の精神があり、特に、慶應 SFC(湘南藤沢キャンパス)は、複数の学問領域を、学際的に用いて、社会や企業、個人の問題解決をすることがモットーですので、役に立つか否かの意識はあると思いますが、それは、学界全体からすると、少数派と言えるでしょう。

 慶應 SFC は、既存の学問の知識を吸収するだけでなく、複数の学問を用いて、現実社会の問題を実際に解決することに、20 年前~、取り組んできており、私の博士学位論文の研究も、経営学のアライアンス研究に、サイバー・インフォマティクスの分野の数学のモデル化の手法を取り込んで、アライアンスのマッチングのメカニズムを数学表現し、実際に係数を算出し、現実のアライアンスに関する意思決定に役立つ研究としています。

 現実の問題を解決するために、学問を活用するスタンスを持つことによって、学問の世界と実務の世界をブリッジすることができるのではないかと私は考えています。


■  学問の世界と実務の世界を橋渡しすることを目指して!

 今年のAoMでは、昨年以上に、様々な情報を得ることができ、また、知人も、昨年より、より研究面で具体的な形で、作ることができました。他方で、私のアライアンスの数理モデル構築の研究を、トップ・ジャーナルに載せるための戦略を練り直す必要があることもわかり、いくつかのトップ・ジャーナルについての情報も得られました。

 その他、今回のAoMでは、経営学の新しい流れであるSAP(Strategizing Activities and Practices。戦略は通常、上からのトップダウンだが、実務の現場の実践からのボトムアップでの戦略形成)などについても、関心を持ちました。SAPは、ヨーロッパで広がりつつあるようです。

 それ以上に、このニューズレターにも書きましたように、世界の経営学の動向を知っていて、アカデミック・バックグラウンドがあるものとして(私の慶應義塾大学からの博士号の授与式は、今月9月15日にあります!)、学問の世界と実務の世界を橋渡し(ブリッジ)することに、今後とも、しっかり取り組んでまいりたいと、決意を新たにしております!

<当ニューズレター・巻頭特集の参考文献>

 今年のAoMの会場でもお会いいたしましたが、早稲田大学 MBA准教授の入山章栄先生(慶應の一つ先輩)の下記の2冊の本が、参考になると思います。なお、本稿の執筆に際しても、参考にさせていただきました。


●入山章栄『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』 (日経BP社、2015年)


●入山 章栄『世界の経営学者はいま何を考えているのか 〜知られ ざるビジネスの知のフロンティア』(英治出版、2012年)


■  AoM(Academy of Management)2016の冨田賢の5日間のドキュメンタリー【Facebook連動!】

Facebookにアップした投稿と写真から、このたびのAoM2016の5日間をご紹介いたします! (文章は、Facebookにアップしたものを、少し、修正・加筆したものとなります。)


●AoM1日目(2016年8月5日、Facebookから…)

 California の Anaheim で開催される世界最大・最高峰(と私は思う…)経営学会のAcademy of Management(AoM) http://aom.org/about/に今日から参加。この学会は、ものすごく多くの学会発表、レセプション、ワークショップなどがあり、どれに参加するかのスケジューリングがたいへんだが、オンラインで、自分のスケジュールを組むとともに、 iPhoneのアプリが充実していて、とても助かる。http://aom.org/annualmeeting/program/ アプリは、日本でうまく設定ができなかったところがあったが、レセプションで、詳しそうな人に聞いて、解決。オンライン・プログラムのメッセージ機能で、参加者とやり取りもできる。コンベンション・センターの他、宿泊しているヒルトンホテルや、その他、マリオットなどのホテルも学会会場となっている。昨年の Vancouver での AoM で仲良くなった人たちにも、早速、会えました。9日まで参加するので、それまでに、多くの方々と話せると思う。いつも国際学会は刺激を受けて、やる気が出る。ダイエット中ながら、大好物のポーク・リブ・ステーキを食べました!アメリカ的な味がおいしい。「マイクロダイエット」も持ってきているので、それで調整しようと思う。朝から晩まで英語の発表を聞くのは疲れるが、今日から数日、集中して、情報収集をしたい!


●AoM2~3日目(2016年8月7日、Facebookから…)

 Anaheimでの経営学会AoM、2~3日目、いくつかのセッションを聞いたり、夜は、Socialと呼ばれる懇親会などに参加。ミネソタ大学カールソン校のレセプションなども…。 BPS(Business Policy and Strategy)のディヴィジョンは少しずつ、知り合いが増えている。今朝は、アワードの表彰式にも参加。泊まっているヒルトンでの発表やイベントも多いため、とても便利。アメリカに来て、あまり体調が良くなかったが、ヒルトンのフィットネスルームで、ランニングマシーンと、簡単にウエイト、そしてプールをしたら、体調回復。いつもながら、運動の重要さを再認識。学会の合間で、マッサージも予約した。月曜、火曜に、聞きたい研究発表が終日、ずっと集中している。


●AoM3日目 恒例のアワードのセレモニーに参加

 (研究及び教育で長年功績のあった方が表彰されました。いつかは、ここで表彰されたいものです…。)


●AoM3~4日目(2016年8月8日、Facebookから…)

 Anaheimでの経営学会 AoMの3~4日目、多忙にしています。昨晩は、ウェールズの Cardiff大学で2年間、在外研究中の青木先生(明治大学・准教授)と夜ご一緒になり夕食。様々、研究の進め方について、アドバイスをいただいた。(※青木先生は、このAoMで、ベスト・ペ ーパーのファイナリストに残られていましたが、みごと、青木先生の論文が組織論の分野のベスト・ペーパーに選ばれました!日本人学者の受賞は名誉なことです!) 今朝は 8時~発表を聞いて、今、昼休み、午後も 18:15 まで発表をアライアンスやオープン・イノベーション関連を中心に聞くことにしている。それにしても、研究で勝負していくというのは本当にたいへんなことだと感じる。トップTier のAジャーナルと呼ばれる学術雑誌にいかに載せるかが、研究者の業績評価となるため、おのずと競争は激しくなる。かつ、国際的なジャーナルの場合、先行研究のサーベイや研究メソッドなど、きちんと”作法”に従わないとレジェクトされてしまう。ノウハウがとても重要で、そのあたりについて、しのぎを削っている感じがする。クーラーのため、やや喉が痛い。風邪をひかないように、今日から、長袖のYシャツに…。今日の夜は、Socialと呼ばれる懇親会の予定が3つ入っており、時間を区切って、3つはしごする予定。体調に気を付けようと思う。


●メンバーとなっているCanadian Journal of Administrative Sciencesの会合にも参加

学会会場からタクシーで10分の所に、ディズニーランド(今年60周年)があり、学会の合間に、数時間、行ってきました!東京ディズニーランドと同じアトラクションがありますが、規模は、少し小さいのでは…。


●AoM4日目(2016年8月9日、Facebookから…)

 カリフォルニアの Anaheim での AoM で、私の友人のイタリア人 Giulio Ferrign さんが、Outstanding Reviewer Award をもらいました。今回の学会では、私もBPSで3本、TIMで1本の合計4本のレビューを行いましたが、私はダメでした。アメリカの学会では、投稿された論文をレビューするレビュワーも評価されて、評点付けがされ、レビュワーのアワードもあります。今日は、『世界の経営学者はいま何を考えているのか』の著者で、早稲田 MBA准教授の入山先生(慶應の1つ先輩)の発表も聞きました。写真にはうまく写っていませんが、カラフルなショートパンツでのプレゼンでした!とても流暢でした。夜は、いくつか懇親会に参加…。お酒は控えめに…。学会も4日目が終わり、明日で最終日。明日も朝8時から夕方4時半まで、様々な発表を聞く予定。あと1日、頑張ろう…。


●AoM5日目(2016年8月9日、Facebookから…)

 AnaheimでのAoM、5日目最終日、終了。昨年の Vancouver でのAoMで親しくなった FordhamUniv.(N.Y.)の Dr.NavidAsgari のアライアンスのポートフォリオについての発表も聞きました!イタリア人の友人の Giulioがなんとchair!Navid はシンガポール人ですが、今後、世界のアライアンス研究を彼がリードしていくのでは…と私は思っています。約1万人近い参加者のうち、登録を見ると、日本人も53人はいるはずだが(全員来ておられるかは不明)、私の参加するアライアンスやオープン・イノベーションなどのセッションでは、組織学会会長で早稲田 MBA 教授の浅羽先生と一つのセッションでお会いしただけで、あとはずっと日本人は私一人でした。今日は 7時間半、発表を聞いて、かなり疲労しました。疲労困憊。英語のハンディがある中で、自分なりには頑張ったと思います。これからの自分の研究活動やコンサルティング業務に役立つ情報を相当仕入れることができました。毎晩、飲む機会が続きましたが、良いコミュニケーションを多くの方と取れました。私は、コンサルティングでは、アカデミック・バックグラウンドを持って、アドバイスをすることが特徴であり、難しい理論をわかりやすく説明して、応用することも、モットーとしています。今後も、実務と研究を両輪として、相乗効果を出していきたいと思います。実務と研究の橋渡しをすることも、私の役割だとも思っています。来年は、アトランタで AoM が開催される予定で、また参加するつもりです。今年の夏の祭典、まさにお祭りは終わりましたが、また来年です。国際的なトップ Tier の A ジャーナルに論文を載せるべく、今後も、粘り強く頑張ります。



<セミナー開催情報>


今後、次のようなセミナー講演をいたします!日経BP社さん主催の大きめのセミナーでもお話しします!


■  2016年9月8日(木) 14:00〜17:00

失敗しないための新規事業立ち上げノウハウ~成功事例より、失敗しないためのコツが役立つ!~

【主 催】新社会システム総研

【Web】https://test2021.cvcjapan.com/wp/archives/7890

【受講料】32,400円(TCからの紹介やWebやメルマガを見た!で5,000円割引になります。)


■  2016年9月16日(金)14:00~17:00

IoT・人工知能時代の高収益事業のつくり方~新しい事業構築のためのアライアンス戦略~

【主 催】日経BP社

【会場】ベルサール神田東京都千代田区神田美土代町7住友不動産神田ビル2・3F

【Web】https://test2021.cvcjapan.com/wp/archives/7927

【受講料】32,400円 【定員】100名

★  冨田賢が初めて、日経BP社主催セミナーで講演します!



<セミナー開催報告>


8月は、下記のように、米国出張の前日に、1日に2つ、“ダブル・ヘッダー”で、講演をさせていただきました!

“ダブル・ヘッダー”は、久しぶりでした!やはり、冨田は、かなり疲労困憊しましたが、無事、講演を行うことができて、良かったです。


■  2016年8月4日(木) 11:00〜12:30

新規事業立ち上げ・社内セミナー

【主 催】サニーヘルス株式会社

【Web】https://test2021.cvcjapan.com/wp/archives/7938

 当社のコンサルティング先企業のサニーヘルス株式会社 http://www.sunnyhealth.co.jp/ (「マイクロダイエット」http://sunnyhealth.com/microdiet/の通信販売がメイン事業)にて、経営幹部の方々向けに、新規事業立ち上げについて、1時間半、社長の冨田賢が、講演させていただきました!皆様に、とても、熱心に、お話をお聞きいただきました!


■  2016年8月4日(木) 17:30〜19:30

経営者必見!IoT時代の新規事業立ち上げ戦略~アライアンス活用による収益化~

【主 催】トーマツイノベーション

【Web】https://test2021.cvcjapan.com/wp/archives/7933

 トーマツ・イノベーション(デロイト・トーマツ)さんの「経営者のための実例勉強会 Biz Collaboration」にて、2時間、講演いたしました! 約20名の中小企業の経営者の方々に、御参加いただきました!

  普段、3時間でお話ししている内容を 2時間でお話したため、やや時間不足ではありましたが、多くの情報をお持ち帰りいただけたのではないかと思います。

【冨田賢のSummer Vacation!】Facebook連動!

冨田賢・夏期休暇中に、サンタモニカ、ロサンゼルス(ビバリーヒルズ、リトルトーキョ ー)、サンディエゴ、メキシコ・ティファナを

訪問しました。Facebookにアップした写真やコメントをニューズレターにも、参考までに、掲載します!


●8月10日(Facebookから…)

サンタモニカにて、オーシャンビューホテルという、まさに名前の通り、

オーシャンビューのホテルにて、Santa Monicaに滞在中。

http://www.oceanviewsantamonica.com/


●8月11日(Facebookから…)

一昨日、L.A.のダウンタウン、ビバリーヒルズ、ハリウッドなどに行ってきました!

久しぶりでした。今年7月にSanta MonicaからDowntown に行く電車ができました…!


●8月12日(Facebookから…)

Santa Monicaに来て、一昨日までの 5日間の学会の疲労のためか、やや風邪っぽいので、ドラッグストアで、風邪薬を昼間用(オレンジ)と夜用(緑色)を購入して、念のため、飲んでいる。昼間に飲む眠くならないタイプの薬のオレンジ色が、あまりにどぎつい色ですね。昨年夏のバンクーバー、一昨年夏のシアトル、サンフランシスコと同様、けっこう寒いので、サンタモニカ・プレイスの中にあるユニクロで、もろもろ購入。助かった!アメリカではソフトバンクのiPhone で、アメリカかけ放題サービスによって、日本と同じようにiPhoneが通話もネットも使えている。柳井正さん、孫正義さんという偉大な日本の二人の経営者に、深く感謝したい!!


●8月13日(Facebookから…)

今日、Santa Monicaから、San Diegoに行きました。最近、慶應SFCの後輩が、UC San Diegoで博士号を取りましたが、とても良い街ですね。今後、ここで、学会があってほしいなぁと…。Highwayの5号線は、San Diegoからカナダまで、ずっと無料で行ける。ところどころ、渋滞がひどいが、iPhone のアプリのMapで交通渋滞がリアルタイムに確認できて、今はとても便利。途中、海兵隊の敷地が広大に広がっていました。San Diegoには、大きな海軍基地があり、WWⅡ~湾岸戦争まで活躍したミッドウエイ(1944~1991。乗組員 4500人)も引退後、停泊。映画「トップガン」の撮影場所。L.A.からSan Diegoは、車で、2~3時間。ポルトガルの探検隊が、Californiaで最初に見つけた街とのこと。あと、L.A.のダウンタウンの歴史的なホテルの写真も…。


●8月13日(Facebookから…)メキシコ・ティファナ訪問

今日、初めて、国境を渡って、メキシコに行ってきました!ティファナというSan Diegoから高速で20分くらいの所。労働コストが、米国の 1/10ということで、いきなり、やはり貧しいというか、途上国な感じがしました。San Diegoは白人ばかりの印象だったが、国境の近くのサンセドになるとメキシコ系が急増…。ティファナからテキサスまで、米国とメキシコは、3000キロも国境を接しているため、毎年なんと 100万人もの違法移民が米国に入っている。これがトランプ氏が問題視していることなのだろう。ちなみに、メキシコの国土は日本の約5.5倍で、人口 1億人。31州の合衆国。カソリック。ティファナも、人口150万人もいるらしい。ロバに乗って写真を撮るのは、1ドルくらい取られるが、このシマウマのような模様は、人間が書いたもので、なんだかちょっと痛々しい「シマロバ」でした…。メキシコ・ペソは少しだけ使ってみました。街中にいくつもインターネット・カフェがありました…。国境を越えるのは、5時間くらい待たされることもあるようですが、帰りも30分くらいで、ラッキーにもすんなり米国に再入国ができました!


●8月13日夜(Facebookから…)

今晩は、L.A.のDowntownのLittle Tokyoで、お寿司を食べて、Santa Monicaに、今年7月にできたExpo Line(地下鉄の部分と地上の部分あり)で帰ってきました。治安が必ずしも良くないL.A.で夜遅く、電車に乗るのはどうかと思いましたが、まぁ、大丈夫でした。リトル・トーキョーでは、今日から「NISEI Matsuri」(二世祭り)でした。大人気のすし屋の「エンヤ」は行列で入れず、並びにある「利(Toshi)寿司」へ。「もんぞう」や「大黒屋」も長蛇の列でした。夜12時近くにSanta Monicaに帰ってきても、Santa Monica pier の周辺は、まだまだ賑わっている!(法律では、夜中の2時までOK!) オーシャン・ビュー・ホテルは、本当に便利な立地。今回の10日間のアメリカ滞在期間中も、ダイエットを継続しようと思っていたものの、やはり太って、顔が少し丸くなってきたような…。アメリカ滞在の後半は、夏季休暇のため、できるだけ、ゆったり過ごすように心がけています。日本に帰った後も、スケジュールが詰まっているものの、できるだけ、ゆったり過ごせるように努めようと思っています。


●8月14日(Twitterから…)

昨日からまた少し風邪気味。いつも思うが、米国は空調が寒すぎる。白人は体温が2度くらい高いらしいが、半そでで寒くないのだろうか。

追加で買った風邪薬を飲んで、フライト中は熟睡して、成田では体調が戻っていてほしい。大量に買ったビジネス雑誌を斜め読みをしながら、間もなく、LA空港で搭乗。

以上、冨田賢の2016年のアメリカでの夏休みの様子でした!

冨田 賢

Satoshi Tomita, Ph.D.

CVC JAPAN株式会社 
代表取締役社長

プロフィールを見る